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2012.6.3投稿記事

不正咬合は遺伝か、環境か

予防歯科を考えるにあたり、不正咬合にならないように、成長期の顎口腔系の正常な成長・発育を促すべきであると、前に書きました。
もし不正咬合が環境要因によってのみ起こるのなら、咬合に影響を与える環境因子を特定し、排除すれば良いことになります。

一方遺伝というのは、遺伝子によって親の形質が子に伝わることであり、骨格的形態の特徴も、当然遺伝します。
ハプスブルク家の反対咬合で有名ですが、不正咬合には遺伝的要因があるということは、公然の事実のようでもあります。

このことは古くから矯正の世界では論争の的で、様々な角度から研究が行われてきました。
現在でも不正咬合の成立が遺伝か、環境かに対して結論は出ていません。
しかし、その両方が相互に関係しているようだとは、共通の認識となっているようです。
問題は、どっちの要因がより大きな影響をもっているか、でしょう。

歴史的に、アメリカでは遺伝的影響を重視し、ヨーロッパでは環境的影響を重視します。
これは、治療学と密接に結びついているからです。
アメリカでは、アングル先生の功績であるマルチブラケット装置による治療が、矯正治療の王道であり、必然的に矯正治療は永久歯列中心に行われてきました。
マクナマラ先生が有名な、「混合歯列期の矯正治療」を出版した時、アメリカでは成長誘導の考えは非常にマイナーだったのです。

翻ってヨーロッパでは、二度の大戦争を経て、深刻な不況からの復興という状況から、貴金属を多用する機械的歯列矯正が普及しなかったという背景もありますが、成長誘導の考え方が一般的でした。
フレンケル、ビムラー、クローザットなど、装置の名前を聞くだけでヨーロッパの人だなってお分かりだと思います。

現在では永久歯列におけるマルチブラケット装置による治療は世界共通ですが、咬合誘導においては国ごとに差があり、また国内でも矯正科医によって温度差があるという状況です。

成長期における咬合誘導において、環境的要因を重視し、積極的に咬合誘導を行うことを提唱する人たちがいます。
イギリスのJhon Mew博士が提唱した、フェイシャル・オーソトロピクスという概念です。
これは、ある意味ヨーロッパで発展してきた咬合誘導の考え方を総合的に体系化したものだと考えてよいでしょう。

僕も常に不正咬合の成因と予防法については思いを巡らせていますし、実際の臨床でも試行錯誤しています。
でも、予防歯科を目指す歯科医師の人たちには、ぜひこの咬合誘導という考え方を、もっと深く知ってもらえたらって思います。

Jhon Mew博士の代表的な著書は「バイオブロック・セラピー」です。
とても分かりやすい良い本なので、ぜひ一度読んでみることをお勧めします。








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